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内分泌内科

内分泌内科とは

エコー検査内分泌疾患は、脳下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎などホルモンを生成する器官の障害により、体内のホルモンバランスが乱れる病気です。これらの疾患を専門的に診ている診療科が「内分泌内科」です。
「そういう診療科もあるのか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、内分泌代謝疾患そのものは少しずつ、一般的な疾患として認識されてきています。例えば、高血圧症の中で原因不明のもの(本態性高血圧)の約3~10%は、副腎(腎臓の上に位置する臓器)のホルモンバランスの異常による原発性アルドステロン症が原因とされています。また、糖尿病患者の約1~3%は、副腎ホルモンの異常が関係するクッシング症候群によるのではないかと疑われています。
内分泌疾患はなかなか気付かれない病気で、受診をきっかけに診断されるケースがほとんどです。多様な症状が見られるため、心臓病やうつ病、更年期障害などと誤診されることもよくあります。一回でも専門的な検査を受けて、内分泌系の疾患を見逃さないようにしましょう。
代表的な内分泌疾患としては、下記のものが挙げられます。

甲状腺疾患

甲状腺は喉仏の下に位置しており、蝶が羽を広げたような形をしています。この臓器は、全身の代謝活動と成長において重要な役割を果たしています。

主な甲状腺の病気

  • 甲状腺機能低下症:橋本病(慢性甲状腺炎)などが含まれます。
  • 甲状腺機能亢進症:バセドウ病や無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎などがあります。
  • 甲状腺腫瘍:良性の甲状腺嚢胞、悪性の甲状腺がんなどがあります。

以下の症状がある場合は受診しましょう

  • 首の前が腫れる
  • 動悸
  • 手の震え
  • 食欲はあるのに体重が減る
  • 汗を多くかく
  • 暑がり(または寒がり)になる
  • 疲労感や意欲の低下
  • 顔や足のむくみ
  • コレステロール値が低い
  • 下痢、便秘
  • 眼球が突出する

副甲状腺疾患

副甲状腺とは、甲状腺の周囲にある臓器です。全部で4つあり、主に血中のカルシウム濃度をコントロールする役割を担っています。

主な副甲状腺の病気

  • 副甲状腺機能亢進症
  • 副甲状腺機能低下症

以下の症状がある場合は受診しましょう

  • 骨の痛み
  • 骨粗鬆症
  • 尿路結石ができたことがある
  • 血液検査でカルシウム値の異常が見られた

下垂体疾患

下垂体は脳内に存在しており、多くのホルモンを生成する重要な器官です。この器官に異常が起こる病気を下垂体疾患と言い、様々な症状・病気を引き起こします。

主な下垂体の病気

  • 下垂体機能低下症
  • クッシング病
  • 先端巨大症
  • プロラクチノーマ
  • 尿崩症(にょうほうしょう)

副腎疾患

副腎は、腎臓の上部に位置する臓器です。左右1対ずつあり、副腎の機能異常が引き起こされる疾患を副腎疾患と呼びます。

主な副腎の病気

  • 原発性アルドステロン症:主に高血圧の症状を引き起こします。
  • クッシング症候群:体重増加や高血糖などの症状が見られます。
  • 褐色細胞腫:頭痛、高血圧、過度の発汗、動悸などの症状が特徴です。

※高血圧や糖尿病などが見られた際には、内分泌疾患の可能性にも考慮しながら、診察・検査を進めます。

電解質異常

血液中のナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リンなどはもちろんのこと、亜鉛などの微量金属も生体の恒常性に非常に影響しています。
一つ一つ役割がありますが、ここでは長くなるので書きません。
総じて、神経伝達に関わっているのでこれらの電解質異常では脳や筋肉がうまく働かない(特に命に関わる筋肉は心臓の筋肉と呼吸に使う筋肉です)という事態が生じます。電解質に異常がきているときは身体のどこかに問題があるのです。

いずれも、こういうこともあるという究極のことを書きましたが、軽度の場合には気分が不快とか、頭痛とか、疲れやすいとか、何となくだるいとか、何もしたくないとか、悪心、不眠、食欲がないといったよくある症状が持続します。
したがって、何となくの症状が続くなら一度検査をすることをお勧めします。