副甲状腺機能
副甲状腺の働きは生体内のカルシウム(正確にはイオン化カルシウム濃度)を調節することです。血液中のカルシウム濃度が異常値を示すと副甲状腺にあるカルシウム感知受容体が作用して副甲状腺ホルモンを介して1分ぐらいでカルシウム濃度を補正します。
カルシウムは生体内で神経伝達を行なっているので、カルシウム濃度が高すぎても低すぎても神経伝達がうまく行われず、手足の自由が効かなくなるだけでなく脳の働きも異常をきたし、認知機能異常から人格変化、そして呼吸に使われる筋肉や心臓の動きもうまくいかなくなって死に至ることもあります(心臓も神経と筋肉で動いているのです)。
カルシウム濃度の異常が軽度な場合はこれほど激烈な症状は出ませんが、常に気分不快だったり、常に痺れ感があったり、血管や臓器などの軟部組織の石灰化による機能異常が生じることもあります。