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風邪の時の食べ物は?コンビニで買える早く治すための食べ物を紹介

体調不良

季節の変わり目や、空気が乾燥する冬は風邪をひきやすい時期です。
のどが痛い、鼻水がでるなど、風邪をひいてしまった!という時、なるべく早く治すためには水分補給や食事からのエネルギー補給が重要です。

この記事では、コンビニで買える風邪の時におすすめのメニュー、家にあるもので作れるやさしいメニューのレシピを紹介します。

風邪のときに避けたい食べ物・飲み物についても紹介していますので、是非参考にしてくださいね。

風邪の定義と症状

風邪の定義と症状

風邪とは、鼻やノドなどの粘膜にウイルスが感染して炎症を起こしている状態をいいます。

風邪では、ウイルス感染と炎症によりさまざまな症状が見られます。

風邪のひき始めでは、くしゃみや鼻水、のどに違和感を覚えるといった症状があらわれます。
粘膜にウイルスが感染すると、その部分が炎症を起こすため、のどが痛んだり、たんが出たりします。
また、ウイルスが粘膜から体内に入り込むと、免疫細胞が反応して発熱が起こり、熱によって頭痛や筋肉痛が起こることもあります。

人によっては下痢などの消化器症状を起こすこともあります。

風邪を治すためには食事と休養

風邪を治すためには食事と休養

風邪を治すためには、食事と休養が重要なポイントです。

具体的には、以下の3点が大切なポイントです。

  • 風邪薬によって症状をおさえて体力を温存する
  • 食事をとってウイルスと戦う免疫細胞が使うエネルギーを補給する
  • 体がウイルスと戦うことに専念できるようしっかり休養をとる

これらのポイントについて詳しく解説します。

風邪薬の役割は体力の温存

風邪を早く治したい!と思った時、市販の風邪薬や、医療機関で風邪薬をもらおうと考える人も多いのではないでしょうか。

しかし、実は風邪そのものを治す薬というものは存在しません。
市販薬や病院で処方される風邪薬は風邪の原因ウイルスを排除する薬ではなく、症状を抑えるだけのもので根本的に治療を行うものではありません。
そのため、薬を飲んで症状がおさまったからと言って休まずに動き続けると、薬が切れたときに悪化しているといったことが起こりやすくなるのです。

とはいえ、風邪薬は飲んで意味のないものということではなく、体力の温存に効果的です。

風邪のときに熱、せき、くしゃみ、頭痛、倦怠感といった諸症状があるとその分体力を消費してしまいます。
薬によってそのような症状をおさえて体力を温存することで、体調を早く回復させることが期待できます。

食事からのエネルギー補給

症状を抑えると同時に重要なのが食事からのエネルギー補給です。

十分な食事をとることによって、ウイルスと戦うためのエネルギーや栄養素を補うことができます。
まったく食欲がないときや下痢を起こしているときは無理に食べる必要はありませんが、ある程度食欲があるのであれば食べるようにしたいですね。

休養の重要性

さらに、風邪を早く治すために最も重要なのが休養です。

風邪のウイルスに感染しているときは、体が疲れていたり、弱っているときです。
そのような時に休まず体を動かしていては、より疲労がたまり、ウイルスを倒すことができなくなってしまいます。
体の疲れをとり、余計なエネルギーを消費しないように休むことが必要です。

ただし、急に高熱が出るなど、インフルエンザが疑われるときは無理をせず、病院での受診をおすすめします。

風邪のときにとりたい食べ物

風邪を治したいときに、効果のある栄養素や食べ物はどんなものでしょうか。

  • 水分補給に適したもの…スポーツドリンク・経口補水液
  • 消化の良いエネルギー源…おかゆ・うどん
  • 栄養バランスの向上に適したもの…たまご・豆腐
  • 食欲のないときにも食べやすいもの…プリン・ゼリー

それぞれについて詳しく解説します。

スポーツドリンク・経口補水液

スポーツドリンク

風邪の時の水分補給には、適度な塩分と糖分を含んで吸収されやすい「経口補水液」や「スポーツドリンク」がおすすめです。

食欲がなくても、最低限飲んでおきたい飲み物といえます。

熱が出ているときは汗のほかに体から蒸発していく水分が増えるため、いつも以上に水分補給が必要です。
脱水状態では粘膜のバリア機能も弱まってしまうため、水分補給が必須です。
ただの水だと汗で失われたミネラルが不足するため、塩分もある程度は必要です。

一気に飲むと尿として排出されやすいため、水分補給のためにはこまめに、少しずつ飲むのが最適です。

おかゆ・うどん

おかゆ

お粥やうどんは消化吸収の負担が少なく、エネルギー源となる炭水化物の補給に適しています。

風邪をひいているときは体力を消耗するため可能な限り食事をとるようにしたいですが、胃腸の働きも落ちやすいので、消化に良いものが望ましいでしょう。
おかゆやうどんは脂質や繊維質が少なく、胃腸に優しい食事の代表です。

クエン酸を含む梅干しを加えると唾液の分泌を促し、消化吸収を助けてくれます。

たまご・豆腐

卵入りおかゆ

食欲があれば、お粥やうどんにたまごや豆腐を取り入れると、栄養的により優れた食事になります。

具なしのおかゆやうどんは消化の良い食事ですが、炭水化物に偏った内容であり、たんぱく質などが不足しがちです。
たんぱく質を補うためには、肉や魚よりも脂質が少なく消化に良いたまごやお豆腐がおすすめです。

お粥やうどんをたまごとじにしたり、具としてお豆腐を入れると調理の手間もあまり増えません。
調理済みの茶碗蒸しなども食べやすくおすすめです。

プリン・ゼリー

プリン

プリンやゼリーはお菓子類ではありますが、風邪の時の食事の選択肢の1つになります。

冷たくて甘い味わいで食べやすく、また、炭水化物に属する「砂糖」を含むため、エネルギー源としても優秀です。

食欲がなくお粥やうどんは食べられない…という場合に、選択肢として取り入れてみてはいかがでしょうか。

風邪の時に避けたい食べ物

風邪のときに適さないもの

反対に、風邪の時に適さない食べ物にはどんなものがあるでしょうか?

  • コーヒー・エナジードリンク
  • 冷たい飲み物
  • お酒
  • 揚げ物・繊維質のもの・刺激物

それぞれについて詳しく解説します。

コーヒー・エナジードリンク

風邪のときにカフェインの入ったコーヒーやエナジードリンクは避けましょう。

エナジードリンクやコーヒーに含まれるカフェインは倦怠感や頭痛を解消する作用や眠気を覚ます作用があることから、風邪薬代わりに飲んでしまう人もいます。
しかし、カフェインの効果は一時的なものであるうえ、摂りすぎると覚醒作用により睡眠が妨げられてしまうこと、カフェインが持つ利尿作用により脱水症状になりやすくなることから、風邪対策としては逆効果と考えられます。
もしエナジードリンクや栄養ドリンクを飲むのであれば、ノンカフェインのものを選びましょう。

緑茶や紅茶にもカフェインは含まれますが、コーヒーに比べて1/3程度の量にとどまるため、飲みすぎなければ問題ありません。

冷たい飲み物

氷を浮かべたような冷たい飲み物は胃腸から体を冷やしてしまうので、風邪のひき始め、特に悪寒があるときなどには飲むのを控えましょう。
胃腸の調子が悪いときは余計に悪化させてしまうことも考えられます。

悪寒などの症状があるときは特に、食べ物は温かいものをとるようにしましょう。
冷たい食事は胃腸に負担をかけるだけでなく、体を冷やす原因になります。
免疫細胞は37度以上で活性化するため、早く治すためには体の中から温めたいですね。

とはいえ、熱が上がりきって暑いとき、冷たいものがおいしく感じる場合には1品や間食程度なら冷たいものでも問題ありませんが、冷たいものばかり食べることは避けましょう。

お酒

風邪が治りきるまではお酒は控えましょう。

お酒はコーヒーなどと同様に利尿作用があり、脱水症状を引き起こしやすくなります。
また、アルコールの分解で肝臓に負担があるうえ、風邪薬の効果が強く出すぎるなどの危険性もあります。
お酒を飲むとポカポカして良いように感じる場合もあるかもしれませんが、弊害のほうが多いので飲酒は避けましょう。

揚げ物・繊維質のもの・刺激物

揚げ物、繊維質のもの、辛味や酸味の強いものは控えましょう。

風邪をひいているときは体力が落ちていて消化能力が落ちていたり、場合によっては胃腸が弱っていたりします。
胃腸に負担をかけるものや刺激の強いものは避けましょう。

具体的には、揚げ物などの脂っこいもの、固い根菜類などの繊維質のもの、香辛料を多く使った料理はなるべく避けましょう。

コンビニで買える、風邪の時におすすめのメニュー

アルミ鍋の煮込みうどん

体調が悪く、とても台所に立つ気分ではない…というときに便利なのがコンビニの商品です。

スポーツドリンクやプリン・ゼリーといったものはもちろんですが、その他にも便利な商品が販売されています。
元気な時には気にもとめない場所に風邪にぴったりの食事があることが多いので、是非活用してくださいね。

おかゆ

レトルトパウチに入った「おかゆ」がよく商品として陳列されています。
味も種類があり、お好みで選べるのもいいですね。
パウチから器に移して電子レンジで加熱すれば、火を使わずにすぐに食べられるのが魅力です。

煮込みうどん

うどんもさまざまなバリエーションで販売されており、便利です。

チルド商品ではレンジ調理、冷凍商品はレンジ調理のものやアルミ容器ごと火にかけるものなど、いずれも手軽で栄養豊富です。
味付けが濃厚なものもあるため、なるべくさっぱりとしたものを選ぶとよいでしょう。

おでん

季節が限られますが、おでんも比較的風邪のときに適した食事と言えます。

おかゆと一緒におかずとしておでんを食べるのもいいですね。
やわらかく煮込まれた大根や、はんぺんなどの練り物は消化に良くおすすめです。
こってり味のものや繊維質の具は避けましょう。

おにぎりだし茶漬け

顆粒だしが家にあれば、コンビニのおにぎりをアレンジするのもおすすめです。

コンビニのおにぎりを包装から取り出してお茶碗に入れ、顆粒だし小さじ1/4と熱湯150mlをかけてほぐすだけ。
海苔が気になる人はお湯を注ぐ前にちぎってもいいですね。
のりや油分が多少含まれるため、おかゆなどに比べると消化しやすさはやや劣りますが、味のバリエーションも多く食べやすいので、お試しください。

家にあるもので作れる風邪の時におすすめのメニュー

少し台所に立って料理をすることができそうなら、家にあるものだけでできる食事で栄養補給をしましょう。
冷やごはんや冷凍ごはん、冷凍のうどん、たまご、お豆腐、少しの野菜で作れるので、是非試してみてくださいね。

いちばんシンプルな卵おじや

卵おじや

材料(1人分)

  • ごはん…100g
  • 水…200ml
  • 顆粒だし…小さじ1/3
  • めんつゆ…小さじ1~2(5~10g)(お好みで調節)
  • たまご…1個

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

作り方

     
  1. 鍋に卵以外の材料をすべて入れて火にかける。
  2. ぐつぐつと煮立ったら全体がなじんでもったりするまで煮込む。
  3. 卵を溶いて回し入れ、やさしく混ぜて卵に火が通ったら完成。

栄養価とコメント

1人分約260kcal

盛り付けのときに梅干しを入れ、崩しながら食べるのも口がさっぱりしておすすめです。
顆粒だしを中華風に変えたり、鮭フレークなどを入れたりしても味のバリエーションが作れます。
同じ味付けでごはんではなく冷凍うどんを入れてもOKです。
家にあるもので、お好きな味付けで作ってみてください。

好きな野菜でたまごあんかけとうふ

卵あんかけ豆腐

材料(1人分)

  • 豆腐…小パック1個(約130g)
  • 生姜(あれば)…ひとかけ(チューブなら3㎝)
  • お好みの野菜…ひとつかみ分くらい
  • 水…150ml
  • 顆粒だし…小さじ1/4
  • しょうゆ…大さじ1/2(8g)
  • 酒…大さじ1/2(8g)
  • 片栗粉…大さじ1/2(5g)
  • 水…大さじ1(15g)
  • たまご…1個

作り方

  1. 生姜は細切りに、野菜は食べやすい大きさに切る。(ニンジンなどの根菜の場合は薄く切ると火が通りやすい)とうふは1/4くらいに切る。
  2. 鍋に水と顆粒だし、生姜、野菜を加えて火にかける。
  3. 野菜が食べられるやわらかさになったら豆腐をいれ、酒と醤油を加えて5分ほど煮る。
  4. 片栗粉を水で溶いたものを回し入れて軽く混ぜ、とろみをつける。
  5. 卵を溶いて回し入れ、やさしく混ぜる。卵に火が通ったら完成。

栄養価とコメント

1人分約200~230kcal

おかゆだけでは飽きてしまった、またはボリュームが足りないという方にぴったりのやさしいおかずです。
にんじんや大根、きのこ類、キャベツやネギなど、お好みの野菜で作ってみてください。
ミツバなどの香りのある野菜を入れるとさわやかな味わいになります。
これだけでは糖質が少なくエネルギー(カロリー)が低いので、おかゆなどで糖質もとってくださいね。

まとめ

風邪には特効薬がないため、基本的には薬による対症療法と栄養補給、休養が大切です。

具体的には、十分な水分補給のほか、消化のよいおかゆやうどんを中心に卵や豆腐を加えたり、消化の良い食事を心がけましょう。
アルコールやカフェイン、冷たすぎる食べ物や刺激の強い食べ物は避けましょう。

また、しっかり食べたら温かい服装で、なるべく体を休めましょう。
風邪をひくのは体が弱っている証拠ですので、無理はせずいつも以上に体をいたわってあげてくださいね。

記事監修

クリニック院長
院長 渡邉 秀美代
  • お茶の水橋交番横クリニック 院長
  • 医学博士
  • 総合内科認定医
  • 内分泌内科専門医
  • 内分泌内科指導医
  • 産業医
  • JSCTR認定GCPパスポート(日本臨床試験協会)

管理栄養士
管理栄養士 平井 しおり

2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。
現在は、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。